身体が硬いのには理由がある~無理に伸ばす前に知っておきたい、身体と自律神経の関係~

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この文章は、「身体が硬いからヨガは無理」と思っている方に向けて書いています。
読むことで、身体の硬さに対する見方が少し変わり、無理なく緩めるヒントが見つかるかもしれません。

私は現在、ヨガと心理学の講師として活動しながら、身体へのアプローチと心理学について学び続けています。

ヨガ講師というと、
「昔から柔らかかったんでしょう?」
と思われがちですが、インストラクターが集まる機会があれば今でも硬い方に入る自信があるくらいです。

それでも以前に比べれば柔らかくはなりました。でも、ヨガを始める前は今よりももっと身体が硬かったんです。

前屈をしても手は床から遠く離れ、
開脚もほとんど開かない、
腕をまっすぐ上げることすらできませんでした。

ヨガクラスに参加すると、周りの人は気持ちよさそうにポーズを取っているのに、自分だけできない。

「身体が硬くて恥ずかしい」
「向いていないのかもしれない」
そんなことを何度も思っていました。

でも、今振り返ると、身体が硬いことそのものより、
「みんなできているのに、私だけできない」
と感じることの方がつらかったように思います。

だから無理に伸ばしたり、
人と比べたり、
頑張りすぎたりしていました。


ヨガを始めたころの私は、体を柔らかくすることばかり考えていました。
でも身体や心について学び続ける中で、少しずつ見方が変わっていったのです。


そして、体と心を学んできた今だからこそ言えることがあります。

身体の硬さは筋肉だけの問題ではない
そして今、身体が硬い人ほどヨガが必要だと実感しています。

■身体の硬さは筋肉だけの問題ではない

身体が硬くなる理由は一つではありません。

運動習慣や身体の使い方、姿勢の影響もありますし、年齢とともに変化することもあります。

そしてもう一つ。
場合によっては、ストレスや緊張、自律神経の状態が影響していることがあります。
身体は、その人がこれまでに歩んできた時間の影響を受けることがある。ということです。

常に緊張が続いていた時期
我慢して頑張らなければならなかった時期
気を張って過ごしていた毎日


こうした日々の積み重ねが、知らないうちに「無意識の力み」として身体の深層に残ります。特に肩や首、背中、股関節、お腹まわりは、そうした緊張が蓄積しやすい場所です。


身体の硬さは、単なる生まれつきの体質ではありません。あなたがこれまで心と身体を張り詰めて生きてきた、その「時間の現れ」でもあるのです。

身体は心と切り離せません。

私たちの身体は、日々の緊張やストレスの影響を思っている以上に受けています。だからこそ、身体に現れる変化を通して、自分の状態に気づくこともあるのです。

実際に、ストレスや睡眠不足、自律神経の状態が身体の緊張や慢性的な不調に影響することは、医療や心理学の分野でも広く知られています。

■本当に大切なのは柔軟性ではなく「巡り」

身体の深い部分が固まったままになると、筋肉が血管を圧迫し、血液やリンパの流れを妨げてしまいます。

こうした状態が続くと、冷えやむくみ、肩こり、頭痛などの不調が起こりやすくなるだけでなく、身体の硬さそのものも定着しやすくなります。さらに、自律神経の働きにも影響し、気分の落ち込みや不安感、イライラなどにつながることもあります。

実際、私自身も以前は、肩こりや頭痛、腰痛、胃腸の不調などに悩んでいました。
世間的に「身体と心はつながっている」と言われていますが、私自身もこれまでの経験を通して、そのつながりを実感してきました。


だから私は、身体が硬い人ほど、最初に目指すのは柔軟性ではないと思っています。
まずは、身体の奥の巡りを取り戻すこと。
それが結果として、身体をゆるめる一番の近道になるのです。

■無理に伸ばすほど身体は防御する

身体が硬い人ほど、レッスンの中で周りと自分を比べてしまいがちです。

「あの人できてる」
「私だけできない、恥ずかしい」
と感じると、


「痛いけど我慢しよう」
「もっと伸ばさなきゃ」
「頑張ればいけるはず」

と思い、無意識に息を止めて力を入れて頑張りすぎてしまいます。

でも実は、筋肉には自分を守る仕組みがあります。

「筋紡錘(きんぼうすい)」というセンサーがあり、急に強く伸ばされると「ちぎれてしまう!危ない!」と判断して、逆に筋肉を縮める指令を出します。(防衛反応)。

さらに、脳には「慣れ親しんだ元の状態に戻ろうとする仕組み」もあります。変わろうとするときに「やっぱり硬いままじゃん」「やめたいな」と気分が折れそうになるのは、脳が変化を拒む自然な反応です。

だからこそ、身体が硬い人ほど必要なのは、

  • 頑張ることよりも、安心すること
  • 力を入れることよりも、力を抜くこと

とはいえ、身体が硬い人は頑張るのが当たり前になっていて、力を抜くことが苦手な場合も少なくありません。実際、私自身もそうでした。今でもそうです。

だから最初は難しく感じるかもしれませんが大丈夫です。

身体は戦って柔らかくするものではなく、安心した時に初めて、自律神経が緩んで少しずつ解け始めていくのです。

自律神経が整うヨガをしよう

■まとめ

「身体と心はつながっている」と言うと中には、「心に問題なんてない、ただ身体が硬いだけだ」と思われる方もいるかもしれません。かつての私もそう思っていました。

でも、本当に自分を苦しくしているのは、身体が硬いことそのものではなく、「硬い自分ではダメだ」と、自分でも気づかないうちに厳しい目を向けているのかもしれません。

身体が硬いことは、悪いことではありません。そこには、これまであなたが必死に頑張って生きてきた歴史が刻まれているからです。

ヨガの時間の中では、ポーズができる・できないを少し脇に置いて、今の身体をただそのまま感じてみてください。

ヨガは柔軟性を競うものではなく、強張った身体をゆるめ、自分自身と穏やかにつながり直すための時間なのです。

だから私は、身体が硬い人ほどヨガをしてほしいと思っています。

ヨガは単に身体を柔らかくするためのものではありません。

ヨガで行う呼吸ややさしいストレッチ、身体を温めること、リラックスする時間は、緊張した身体をゆるめ、自律神経を整えることにもつながります。
その積み重ねが、身体と心の巡りを取り戻していくのです。

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