更年期症状と更年期障害の違い|私が気づいた身体と心の関係
更年期症状で悩んでいる方へ
「なんだか最近、自分の身体じゃないみたい」
そんなふうに感じることはありませんか?
この記事では、更年期症状と更年期障害の違いについて、そして私自身の経験を通して感じた「身体と心の関係」について書いています。更年期の症状に悩んでいる方が、身体(症状)だけでなく心にも目を向けてみるきっかけになればと思います。
私は現在、ヨガ講師として活動する一方、身体へのアプローチを取り入れた日本ヨガ心理学協会で心理学を学ぶ心理学講師でもあります。
実は、私自身も更年期の真っただ中です。
ヨガを始めた頃(46歳)から、足裏にしびれを感じるようになりました。
家族の中で一人だけ暑い。冬でも・・・
急に首から上がカーッと熱くなる。
何もしたくなくなる日もある。
最初は原因もわからず不安でしたが、ヨガを学ぶ中で更年期について知り、「もしかしたらこれも更年期症状なのかもしれない」とわかってくると、少し安心できました。
けれど
「更年期だから仕方ない」
「年齢のせいだから仕方ない」
そんなふうに思っていた時期もあります。
そして、心理学を学ぶようになってからは、
もしかしたら、更年期の症状には「心のあり方」も関係しているのかもしれない。
そんなふうに、自分の身体と心を見るようになりました。

■更年期とは
更年期とは、閉経をはさんだ前後約10年間を指します。
日本人女性の閉経の平均年齢は50歳~51歳とされているため、平均的に考えると、45歳から55歳までが更年期にあたります。
ただしこれはこあくまでも平均です。
40代前半で閉経を迎える方もいれば、50代後半で迎える方もいます。
また、医学的には、最後の月経から1年以上月経がない状態を確認して、閉経と判断します。
でも、実際には閉経を迎える前から、女性ホルモンの変化に伴って、さまざまな心身の変化が起こります。
つまり、更年期は「閉経してから始まるもの」ではないんですね。
私自身も、振り返ってみると、「あの頃は更年期の真っただ中だったんだ」と、後になって気づいたことがあります。
■更年期症状と自律神経のつながり
更年期には、女性ホルモン(エストロゲン)の変化に伴って、さまざまな心身の不調が現れることがあります。
- ほてり・のぼせ
- 発汗
- 疲れやすい
- ホットフラッシュ
- 不眠
- イライラ
- 気分の落ち込み
などです。ほかにも、頭痛やめまい、動悸、肩こり、手足のしびれなど、症状は多岐にわたります。
ここまで読んで
「あれ?これって自律神経が乱れたときの症状にも似ている」
と思った方もいるかもしれません。
女性ホルモンと自律神経は、脳の中で密接に関係しています。そのため、女性ホルモンの変化は、自律神経の働きにも影響すると考えられています。
ただ、更年期の症状は、女性ホルモンの変化だけで決まるわけではありません。
症状の現れ方や強さには個人差があり、心理的な要因や生活環境、ストレスなど、さまざまな要因が関係すると考えられています。
厚生労働省の資料でも、更年期症状の重さには、心身の変化だけでなく、家庭や職場などの社会的な要因も影響するとされています。
■更年期障害とは
更年期障害は、
更年期症状によって、日常生活に支障が出ている状態を指します。
たとえば、
「少しつらいけれど、なんとか仕事や家事はできる」
という場合、これは更年期症状がある状態。
一方で
「症状がつらくて仕事や家事に支障が出ている」
これが、更年期障害にあたります。
つまり、更年期に症状があることと、それによって日常生活に支障が出ていることは、同じではありません。
私自身、この違いを知らない頃は、二つをごちゃ混ぜにして
「更年期障害がつらくて~」なんて言っていました。
■症状を和らげるには
更年期の症状への対処法は、いろいろあります。
- 医療機関への相談
- 適度に身体を動かす
- 睡眠をしっかりとる
- 食事に気をつける
- 必要に応じて薬や治療を受ける
つらい症状があるときは、まず医療機関に相談しましょう。
更年期と思っていた症状の中に、別の病気が隠れていることもあるため、自己判断だけで済ませないことも大切です。
そのうえで、症状そのものだけでなく、
「今、自分はどんな状態なんだろう?」 と、
自分の身体や心にも目を向けてみる。
更年期は、子どもの独立や親の介護、生活の中でもさまざまな変化が重なる時期です。そうした環境の変化やストレスも、更年期の症状の現れ方やつらさに影響することがあります。
だからこそ、症状を和らげることと合わせて、自分の心や、毎日の過ごし方にも、目を向けてみる。それも更年期を過ごすうえで必要なことなのではないかと思っています。
■私が気になる「心の緊張」
そして、私自身が更年期世代であり、ヨガと心理学を通して身体と心の両方を見てきたからこそ気になっていることがあります。
それは、心の緊張です。
私がここでいう「心の緊張」は、仕事が忙しいとか、大きな出来事があったということだけではありません。
たとえば
「私がやらなきゃ」
「人に迷惑をかけてはいけない」
「弱音を吐いてはいけない」
そんなふうに、自分の気持ちを後回しにすることが、いつの間にか当たり前になっている。
そうした日々の小さな緊張も、身体に影響しているのではないか。
私はそんなふうに考えるようになりました。
そしてこれは、ヨガを伝える中で、女性たちと接してきたからこそ感じることでもあります。更年期の症状に悩んでいる方とお話ししていると、家族や仕事を優先し、自分の疲れや気持ちを後回しにしてきた方が少なくありません。
私自身、更年期の症状は比較的軽く済んでいる方だと思います。その理由が、ヨガや心理学を学んできたことによるものなのかは私にもわかりません。 ただ、身体や心の状態、特に心の状態を、以前より観察するようになったことは確かです。
■私が感じた「身体と心のつながり」
実際に「心と身体のつながり」を感じた出来事があります。
久しぶりに、ひどく自分を責めて、ひどく落ち込んでいた時のことです。それまで落ち着いていた症状が、ぶり返していることに気づきました。
「しびれを感じてる」
「首から上が妙に暑い」
もちろん、これは私自身の体験であって、医学的に証明できることではありません。たまたまだった可能性もあります。
でも私にとっては、
「心の緊張は身体にも影響する」
「心と身体は別々ではない」
と実感した出来事でした。
この気づきが、私自身を少し楽にしてくれました。
■まとめ
更年期は、女性ホルモンの変化によってさまざまな心身の変化が起こります。必要な時は医療の力を借りることも大切です。
そのうえでもし、
「何をしてもしっくりこない」
「症状を和らげることだけを考えることに、疲れてしまった」
そんなときは、身体だけでなく、心にも目を向けてみてください。
もしかしたらそこに、症状との付き合い方だけではなく、これからの自分を少し楽にするヒントがあるかもしれません。
更年期は、これまで後回しにしてきた自分自身の声に耳を傾ける時期なのかもしれません。
私自身、ヨガを通して身体だけでなく心の状態にも目を向けることで、とても楽になりました。
身体を整えることだけが、ヨガではない。
自分の身体と心に気づき、自分自身を置き去りにしない。
私は、そんな時間としてヨガを伝えています。


