40代・50代で「もう歳だから」と感じたら|ヨガを始めてほしい理由

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「もう歳だし、今さら動いても……」

そう言って、新しい一歩を踏み出すのを躊躇してしまうこと、ありませんか?

もしかしたらその言葉の裏には、「ケガをしたくない」という気持ちや、年齢を重ねたからこそのさまざまな不安が隠れているのかもしれません。

この記事は、歳を重ねるほど適度な運動を取り入れた方がいい理由と、「もう歳だから無理」と感じてしまう心と体の仕組みについて書いています。

「もう遅いのかもしれない」と思っている方にとって、体と心との向き合い方を見直すきっかけになれば幸いです。

■「ケガをしたらどうしよう」私も最初は怖かった

私は現在、ヨガ講師兼日本ヨガ心理学協会所属のヨガ心理学講師でもあります。 実は、偉そうに言っている私も、ヨガを始めるときは皆さんと同じでした。

20年以上もまともに運動なんてしてこなかったので、「いきなり体を動かして、膝や腰を痛めたら嫌だな……」という強い恐怖心(防衛本能)がありました。

「ヨガなら、そこまで激しいことはしなさそうだし」という、消去法のような理由で恐る恐る始めたのが本音です。

でも、いざ始めてみると、思っていた以上に居心地がよかったのです。
そこには、人と比べなくていい空気がありました。
周りの人みたいにできなくても怒られない。
頑張れと言われるわけでもない。
むしろ、「今のままでいいんだよ」と言われているような安心感がありました。

それが当時の私には、とても心地よかったのです。

だからこそ、今もこうしてヨガの世界にいます。

■40代を過ぎると筋肉はなぜ減るのか

「もう歳だから」「ケガをしたらどうしよう」と自分の体を守り続けていると、体の中ではある現実が静かに進んでいきます。

結論からお伝えすると、筋肉は使わなければ、容赦なく減っていきます。

よく「歳をとると筋肉が痩せる」と言われますが、これは半分正解で、半分は誤解です。年齢のせいだけで消えているわけではありません。

人間の体にとって、筋肉というのは実はとても維持コストの高い組織なんです。エネルギーをたくさん消費するため、使われない筋肉は体にとって「節約対象」になります。

若い頃はエネルギーに余裕があるから養っておけますが、40代、50代と年齢を重ねるにつれて、体は生きるためにエネルギーを「節約モード」に切り替えていきます。

そうなったとき、もしあなたが体を動かさずにいると、体はこう判断します。

 「おや、この筋肉は全然使われていないな。それなのにエネルギーばかり食うぞ。もったいないから、供給をカットしてリストラ(分解)しよう」

歳だから筋肉が痩せるのではなく、私たちが守りに入って使わないから、体が気を利かせて削ってくれている。これが、筋肉が痩せていく本当の仕組みです。

■歩くことは大切。でもそれだけではもったいない

もし今、体のためにウォーキングをされているなら、それも素晴らしいことですでも。
でも実は、少しもったいないなとも思うのです。

人間の体はとても賢くて、日常の「歩く」というお馴染みの動きだけだと、使う筋肉が毎回同じになってしまいます。 つまり、使っていない残りの多くの筋肉たちは、相変わらず体から「不要」と判断され、せっせとリストラ(削減)され続けているのです。

筋肉のリストラを本当に止めるために必要なのは、普段使わない方向へ関節を動かしたり、自分の体重を支えたりする「適度な負荷(刺激)」です。

筋肉というのは、ただ守っているだけでは強くなりません。
少し負荷がかかり、休み、回復する。
すると体は「次はもっと耐えられるようにしよう」と、以前より少し強く作り直そうとします。

この仕組みを知った時、私は思わず「あれ?これって心と似てるな」と思ったんです。

私たちも傷つかないように自分を守ります。
それはとても大切なことです。
でも、ずっと守り続けているだけでは育たないものもあります。

体も心も、少しの刺激と、それを受け止める時間を繰り返しながら強くなっていくのかもしれません。

だからこそ、全身の筋肉をくまなく使い、普段動かさない場所にも「ここ、まだ使っていますよ!」とサインを送れる運動が大切です。

その点でヨガは、全身をバランスよく使えるとても優れた方法だと思っています。

ヨガは競争する場所ではありません。
人と比べなくていい。
自分のペースで始められます。

■何歳からでも体は変わり始める

裏を返せば、仕組みはとてもシンプルだということです。 筋肉が作られるプロセスは、赤ちゃんからお年寄りまで、人間として生きている以上みんな同じです。

「ご飯を食べたらお通じが出る」のと同じくらい、生き物として最初からセットされている、ただの自動的なシステムです。

何歳からであっても、本気でその仕組みを動かせば、体はちゃんと応えてくれます。
現に、60代や70代から筋トレを始めて見事な体になられた方もたくさんいます。それはその人が特別だったのではなく、体の仕組みを素直に動かしただけです。

もちろん、ヨガを続けている私自身も特別ではありません。
今でもできないポーズや動きはたくさんあります。
でも自分で言うのもなんですが、同年代の方に比べたら、ヨガのおかげで疲れにくい身体を手に入れていると感じています。

■「もう歳だから」と言いたくなる時

以前の私もよく口にしていましたが、
「もう歳だから」「もう無理」という言葉。

 それは体力の限界なのではなく、心がこれ以上傷つかないように、先に言い訳のバリアを張っているだけなのかもしれません。

「もう歳だから」
そう言ってしまう方の中には、本当に年齢を理由にしているわけではない人もいます。

本当はやってみたい。
本当は今より軽やかに動ける体になりたい。

でも、
「思ったよりできなかったらどうしよう」
「周りについていけなかったら恥ずかしい」
「頑張ったのに変われなかったら傷つく」

そんな気持ちがあるから、その前に『歳だから』という理由で自分を納得させてしまうのです。

実際ヨガを始める前の私にもこの気持ちがありました。

歳を重ねるほど、私たちは「できない自分」に直面して恥をかいたり、傷ついたりするのが怖くなります。若い頃とは違う、本気のケガへの恐怖だってありますよね。

だから、「もう歳だから」と言って自分を守ろうとするのは、ごく自然なことです。決してあなたが悪いわけでも、怠けているわけでもありません。

ただ、その優しさが体を動かす機会まで奪ってしまうことがあります。
動かなければ筋肉は少しずつ減り、体は本当に弱っていく。守っているつもりが、自分の可能性を狭めてしまうのだとしたら、それは少しもったいないことかもしれません。

ヨガは体が硬くてもいい。
できなくてもいい。
大事なのは、今の自分の体を知ることです。

「もう歳だから」
そう決めつける前に、一度だけ体に聞いてみませんか。

本当に無理なのか。
それとも、ただ怖いだけなのか。

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