前の記事では、子どものためを思うなら自分を後回しにする生き方について一度考えてみませんか、というお話をしました。
今回は、その続き。
「母親なんだから、子どもを優先するのは当然でしょ」
「子どもを置いて好きなことばかりなんてできないでしょ。そんなの無理よ」
そう思った方にぜひ読んでいただきたい内容です。
「自分を後回しにしない」「自分を大切にする」と聞くと、好きなことをしたり、自分の時間を持ったりすることを思い浮かべるかもしれません。この記事では、それだけではない「自分を大切にする」ということについて書いています。
では、ここであなたに一つ質問があります。
「今、心から幸せと言えますか?」
「幸せだと思おうとしていませんか?
(なんかどこかの勧誘みたいになっちゃいましたが、安心してください!違いますよ!!)
私は現在ヨガ講師として活動しています。ヨガを伝える中で、身体だけでなく心の仕組みを知ることの大切さを感じるようになり、以来、身体アプローチを提唱する日本ヨガ心理学協会で学びを続けています。
この記事に書いていることは、実はかつての私のことでもあります。
以前の私はいつも何かにモヤモヤしてました。
子どもたち、夫、家族。こんなに恵まれて幸せなはずなのに、モヤモヤしてる自分は感謝の足りないダメな人間だと思うことがよくありました。そしてイライラしたり、落ち込むことも多かったです。
そのたびに
「幸せだと思わなきゃ」
「感謝しなきゃ」
と自分に言い聞かせていました。

いまではヨガや心理学を通して自分と向き合うようになり、言い聞かせなくても幸せを実感できるようになったことで、人生ごと変わってきました。
■自分を大切にするとは?好き勝手することではない
「自分を後回しにしない」、「自分を大切にする」というのは、家族の気持ちを考えずに自分の欲求だけを優先することではありません。
子どもを優先してもいい。
仕事をしてもいい。
趣味を楽しんでもいい。
問題は、何を選んだかではなく、自分で納得して選んでいるかです。
「子どもを優先したいから、今は子どもを優先している」
そう思っているのか、
「母親なんだから、子どもを優先するしかない」
と思っているのか。
外から見ればどちらも子どもを優先している。
でも内側は違います。
そして、ここで大事なことを一つ。前者の場合でも、「本当はこうしたい」と思いながら我慢しているのであれば、後者と同じように、自分の本音を置き去りにしていることになります。
では、なぜ自分の本音を置き去りにしてしまうのでしょう。
それは、自分の幸せを外側の基準にゆだねているからかもしれません。
■外側の基準に自分を合わせると、自分の幸せがわからなくなる
たとえば、
- 母親なら子どもを何よりも優先するもの
- 仕事をバリバリしている女性は素敵
- 自分の時間を持つ女性は生き生きしてる
「幸せってこういうもの」という外側の基準が私たちのまわりにはたくさんあります。でもそれが自分にとっての幸せとは限りません。
以前の私は気づかないうちに、「こういう生き方が幸せなんだ」と思われているものを自分の幸せの基準にしていました。
それを満たしていれば幸せ
そうでなければ幸せではない
そんな基準を、自分の中に持っていたのだと思います。
そうした外側の基準は、いつの間にか「こうするべき」という自分の中のルールになっていくことがあります。

■「こうするべき」という思い込みで、自分の本音がわからなくなる
「母親なんだから子どもが一番」
「自分のことを考えるなんて自分勝手」
「幸せなのに不満を言うなんて贅沢」
そんな言葉が、いつの間にか自分の中の「こうするべき」になっていることがあります。
自分の本音を知らないまま長い間それに合わせて生きていると、本当は自分がどうしたいのかますますわからなくなってしまいます。
「母親はこうするべき」という思い込みで今の状況を選び続けていることが、苦しさにつながることがあります。
■自分の本音をなかったことにしない
「本当はこうしたい」
「こうだったらいいのに」
そんな気持ちが浮かんでも、
「母親なんだから仕方ない」
「そんなことを考えてはいけない」
と、自分の気持ちをなかったことにしている方も多いと思います。
もしそうなら、それは自分の本音を抑え込んでいるということです。
そして、「そんなことを思う自分はダメだ」と、自分の気持ちまで否定してしまうと、ますます自分が何を望んでいるのかわからなくなってしまいます。
「そんなこと思ったらいけない」と思っているのはどんなことでしょう。
「母親だけど、もっと自由に選びたい」
そんな気持ちが、その奥にあるのかもしれないです。
大切なのは、あなた自身が何を幸せだと感じているのかということです。
どんな生き方をしていても、外から幸せそうに見えることと、本人が幸せを感じていることは同じではありません。
だから、「自分を大切にして生きる」ということは、好き勝手することでも、子どもより自分を優先することでもなく、
自分が何を幸せだと感じるのかを知ることです。

何を幸せと感じるか。
これは思っているより難しいです。だって、誰かが言った価値基準を、自分の考えだと信じ込んでいることもあるからです。
私自身も、以前は自分のことは自分が一番よくわかっていると思っていました。でも心理学を学ぶ中で、そうでないことに気づいていきました。そして一緒に学ぶ受講生を見ていても感じます。
人は、自分が思っているほど自分のことがわかっていないものです。
だからこそ、自分の幸せに気づくまでに時間がかかることもあります。
でも、それが見つかったとき、一時的な癒しだけではない、簡単には揺らがない幸せにつながっていくのだと思います。
そして、本音を知ったうえで、それでも今の選択をするのと、
何も知らないまま「こうするしかない」と選び続けるのでは、
同じ毎日でも違ってくるのです。
その姿はきっと、ただ家族のために我慢している背中ではなくなっていると思いませんか。
それこそが、子どもたちに見せたい背中ではないでしょうか。

■まとめ「自分の幸せを知ったうえで、自分の人生を選ぶ」
その「幸せ」は、本当にあなたが感じているものですか?
今あるものに目を向けて感謝することは素敵なことです。
でももし、
「幸せだと思わなきゃいけない」
「感謝しなきゃいけない」
そうやって言い聞かせているのなら、一度立ち止まってみてください。
その言葉の裏側に、
「本当はしんどいのに、幸せだと思おうとしている自分」
がいるかもしれないです。
幸せは、「思わなきゃいけない」ものではなく、「感じる」ものです。
以前の私は、「こうするべき」という中で生きていました。
幸せを外側の基準に当てはめ、「幸せだ」と言い聞かせていたから、心から幸せを感じられず、モヤモヤして、イライラしやすかったのだと思います。
心理学を学び、自分と向き合い、心の仕組みを知る中で、少しずつ「本当はどうしたいのか」に気づくようになりました。
「母親だからこうするべき」ではなく、「母親でもこうしていい」と思えるようになったことで、毎日の中でも選び方が変わってきました。
そして、人生ごと変わってきました。
こうしたことが自然にできている人もいます。
一方で、長い間『こうするべき』に合わせてきた人にとっては、簡単なことではありません。
だからこそ、まずは自分の感覚に気づき、本来の自分に還る時間が必要なのだと思います。
そのための一つの方法として、ヨガがあると思っています。
ヨガとの付き合い方はひとそれぞれです。
体を整える目的でヨガを楽しむのもいいと思います。でもせっかくなら、「自分の感覚に気づき、本来の自分に還る時間」として取り組めるヨガがいいのではないでしょうか。

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